AI時代のキャリアは「何を学ぶか」で決まる ~年収1500万円を目指すために、中高生のうちから知っておきたいこと~

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はじめに

ここ数年、AI(人工知能)の進化が、働き方・キャリア・人生設計に「静かな革命」を起こしています。特に2024〜2025年にかけての急速な技術アップデートにより、「どのようなスキルを学ぶべきか」「今後、強い職業はどれか」という問いに、多くの親子が直面しています。

今回の記事では、Forbes Japan に掲載された「年収1500万円以上を掴むために履歴書に載せるべき3つの国際資格」を参考にしながら、中学生やその保護者が知っておくべきキャリアの方向性を、教育者としての視点から丁寧に整理していきます。


【参考記事の要約】

(原文:Forbes JAPAN「年収1500万円以上を掴め、履歴書に載せるべき3つの国際的な認定資格」)

  • 2022〜24年で、「生成AIスキルを求める求人」は非IT職で9倍、IT職で35倍も増加。
  • しかしAIスキルだけでは高収入を維持できず、AIを補完する「国際資格」も重要。
  • MBAが最も求められており、続く9つの資格の中から、年収1500万円以上を狙える資格が紹介されている。

紹介されている3つの資格:

  • CISSP(情報セキュリティ分野で最高水準の国際資格)
  • PMP(世界基準のプロジェクトマネジメント資格)
  • AWS認定ソリューションアーキテクト(クラウド・AIインフラ構築の専門家)

いずれも需要が高く、今後も市場価値が伸びる職種であることが示されている。

※原文はこちら:
https://forbesjapan.com/articles/detail/84070


教育者として感じたこと(※個人的意見として)

●1.今後の主流は「AIと、その周辺領域」

AIの進化により、働き方の中心にAIが組み込まれるのは確実です。特にGeminiの最新アップデート(Gemini 3 NanoやBanana Pro)を見ていると、AIの自律性と表現力はこれまでの想像を超えています。

●2.高収入を実現するのは「AIにはできないアナログ領域」×「AIを使いこなす力」

CISSP・PMP・AWSなどに共通するのは、AIの得意分野ではなく、AIが苦手な「判断」「責任」「安全性」「プロジェクト統括」です。
つまり、将来の職業は「AIに奪われるかどうか」ではなく、「AIを使いこなして価値を出せるかどうか」で決まります。

●3.人気のWEBデザインの“中途半端ゾーン”は淘汰される可能性

これは教育者としての私見ですが、Gemini・GPT・Claude の性能を見ていると、低単価のデザイン業務はAIが完全代替していくと考えています。

ブログのアイキャッチ・SNSバナー・YouTubeサムネなど「数千円の制作物」は既にAIが数秒で作れる世界です。今回の記事の構成図もAIで作成しました。

●4.逆にいうと、「伸ばすべき分野」が明確になる

地味だが価値が高い、そしてAIと共存しやすい分野:

  • サイバーセキュリティ技術
  • プロジェクトマネジメント
  • クラウド(AWSなど)
  • 半導体・回路分野
  • サーバー構築・ネットワーク
  • IT英語・技術英語

一見華やかなWEBデザインより、「消えない技術」を学ぶことが将来の安定につながると考えています。


中学生と保護者に伝えたいこと

●1.勉強は“将来の選択肢”を増やす準備

数学・英語・国語などの基礎学力は、AI時代においても価値が下がるどころか、逆に「判断力の土台」として重要度が増しています。

●2.進路は「世界の変化」から逆算して決める

以下の話題を家庭に取り入れるだけで、進路観は大きく豊かになります:

  • 今後伸びる職業
  • AIと競合しない専門性
  • 国際資格の価値
  • 世界の求人動向

●3.「AI × アナログ」の掛け算が最強になる

AIは万能ではありません。
人の温かさ・判断・責任・創造的な統合能力と組み合わせることで、初めて大きな価値が生まれます。

教育 × AI、建築 × データ、医療 × AI、安全管理 × IT など、分野を掛け合わせる視点が、子どもの将来を広げます。


AI時代に向けた“3つの家庭教育アドバイス”

(1)興味を「具体的な経験」につなげる

プログラミング、Raspberry Pi、ロボット制作、検定への挑戦など、体験は進路選択の強力な材料になります。

(2)情報収集は“大人の仕事”

AIや世界の技術動向は、子どもだけでは理解しきれません。
保護者がニュースや記事を読み、学校や塾と連携しながら進路の方向性を整理してあげることが大切です。

(3)勉強の意味を「未来」と結びつける

テストの点数だけでなく、「未来にどう役立つか」をセットで伝えることで、子どもは努力を続けやすくなります。


おわりに —— AI時代の沖縄から、未来を見据える

沖縄の教育現場では、ここ数年で受験生の進路意識が大きく変化しています。「県内就職」や「東京で働く」だけでなく、「世界とつながる働き方」が、すでに現実的な選択肢になりつつあります。

教育は、地域を変え、未来を変えます。

中学生と保護者の皆さんには、ぜひ「AI時代を生き抜く力」を意識しながら、未来の選択肢を広げていただきたいと思います。


【執筆者情報】
比嘉 大(ひが たけし)
沖縄県を拠点に、中学受験・高校受験に関する情報発信を行う教育インフルエンサー。講師歴20年以上。学習塾の運営のほか、調剤薬局、ウェブ制作会社、ウェブ新聞「泡盛新聞」の経営など、25歳で起業して以来、自社7社・間接経営補助10社を展開。「教育が沖縄を活性化させる」という志を持ち、地域学力や家庭教育の課題について積極的に発言している。

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