医学部合格から逆算する「高校選び」と中学生の今やるべきこと

参照記事(河合塾「医学科入試結果総括」)要約 ※参照記事

2025年度の大学医学科入試は、国公立前期の志願者が前年比4%減(15,307人)と5年ぶりに減少。特に福島県立医科大や三重大などで大幅な志願者減が見られた一方、富山大・鳥取大は2倍超に増加しました。合格者の共通テスト平均得点率は86%と高く、数学・理科・情報の出来がカギでした。私立大は志願者・合格者とも前年並みですが、方式別に倍率が上下。2026年度は後期日程の廃止校が出るなど日程面で注意が必要です。

国公立大(前期日程)出願者数の増減

大学名 志願者数(前年比)
福島県立医科大 37%
三重大 42%
信州大 62%
山口大 63%
旭川医科大 65%
富山大 253%
鳥取大 197%
徳島大 153%
宮崎大 153%

※出典:河合塾 Kei-Net Plus「2025年度 医学科入試結果総括」

医学部志望は「中学から始まっている」

「医学部なんて高校生になってから考えれば十分」と思われがちですが、実際には高校選びの段階から勝負は始まります。共通テストで9割近い得点を狙うには、高校3年生の夏までに主要科目を終わらせ、演習量を確保するスケジュールが不可欠。つまりどの高校に進学するか=演習時間を何時間確保できるかに直結します。

沖縄県内高校のカリキュラム比較

  • 開邦・那覇国際・球陽ほか県立進学校…数学Ⅲは高3秋(10月頃)終了
  • 沖縄尚学(医学科コース)…高2で主要科目履修完了、演習開始が約1年早い
  • 尚学パイオニアコース…高3夏前には履修完了

「1学期早く終わるだけ」と思うかもしれませんが、200時間以上の追加演習が可能になり、共通テスト・二次試験対策に大きな差を生みます。

共通テスト vs 二次試験 ― 琉球大学医学部の場合

琉球大医学部では共通テスト1,000点:二次試験800点の配点(56:44)。合格者の共通テストボーダーは概ね900点前後(得点率90%)です。
二次試験は数学・物理・化学など記述で高難度。共通テストで高得点を先に確保し、残った時間を二次に投下できるかが合否を決めます。

中学生からできる3ステップ学習ロードマップ

  1. ステップ1:基礎力の徹底(中1~中2)
    英数国は学校+αの先取りを。特に数学は因数分解・平方根・一次関数のスピードと正確さを鍛えましょう。
  2. ステップ2:応用力の芽を育てる(中3)
    入試実践問題に触れ始め、「解法パターンを言語化」する習慣を。理社は教科書→資料集→過去問の三段階で。
  3. ステップ3:高校選びと時間設計
    高校説明会や進学実績を必ずチェック。「数学Ⅲ終了時期」と「共テ演習開始時期」を質問しましょう。

保護者必読!情報戦を制す3ポイント

  1. ① 最新倍率より「進路指導体制」を確認
    志願者増減は毎年揺れます。倍率だけでなく、面談回数・模試フォロー・卒業生面談など支援制度を要チェック。
  2. ② 模試結果は伸び率で判断
    偏差値だけで一喜一憂せず、「半年で何ポイント伸びたか」を重視すると成長曲線が見えます。
  3. ③ 2026年度~の入試改革を把握
    後期廃止・私大試験日の後ろ倒しは出願戦略に直結。説明会資料や塾の情報網を活用しましょう。

2026年度入試で変わる3つのこと

  • 後期日程廃止校の増加…旭川医科大・山形大・佐賀大ほか。
    → 秋田大・鹿児島大・琉球大など周辺校の前期倍率が上がる見込み。
  • 私立一次試験の後ろ倒し…獨協・北里・杏林・金沢・川崎などが2月以降へ。
    → 共通テスト後の併願計画に余裕。ただし試験集中、移動負担増。
  • 18歳人口は横ばい…難化要素は大幅増ではないが、情報戦&準備力差が一層顕著に。

高校選びは“制服”より“進学実績と完成時期”

雰囲気や部活も大切ですが、「医学部・難関大にどれだけの合格者を出しているか」をデータで確認しましょう。進学実績は学校パンフだけでなく、塾や予備校が公開している進路一覧も参考になります。
高校説明会では必ず「数学Ⅲの終了時期」「共通テスト演習の開始時期」「推薦枠の活用状況」を質問し、具体的な勉強スケジュールをイメージしてください。

沖縄進学塾ができること

私たちは①最新入試データの提供 ②高校進度の比較 ③個別学習ロードマップ作成の三本柱で面談を行います。面談では「なぜその高校か?」を生徒・保護者と一緒に深掘りし、将来像から逆算した最適ルートを提案。
医学部志望はもちろん、海外大や難関文系など幅広い進路支援も行っています。お気軽にご相談ください。

まとめ ― 今日から始める未来づくり

医学部合格は決して一夜にして成るものではありません。
✔ 中学生の今:基礎徹底と高校リサーチ
✔ 高校選び:カリキュラム完了時期と進学実績で判断
✔ 高校入学後:演習時間を最大化し、情報戦を制す

早く動いた分だけ確かな準備ができ、選択肢は広がります。
高校受験はゴールではなく、夢へのスタートライン。未来の医師・研究者・あなたの夢に向かって、今日から一歩を踏み出しましょう!

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