1. 「不登校」は今や誰にでも起こりうること
「うちの子が学校に行きたくないと言い出して…」
そう聞くと、多くの保護者は戸惑い、焦り、不安を感じるのではないでしょうか。
でも今、文部科学省の統計では、全国の小中学生のうち15人に1人が「不登校」の状態にあると言われています。つまり、決して“珍しいこと”ではないのです。
心の病気、人間関係のもつれ、学力不安、あるいは逆に勉強が進みすぎて学校に意味を感じられない…理由は本当にさまざまです。
2. 【参照記事の要約】さつま町が全国に先駆けた「不登校特例校」
鹿児島県さつま町は、2026年度に中学生向けの不登校特例校「学びの多様化学校」を設置する方針を発表しました。場所は山崎小学校の敷地内に設ける予定で、名称は「山崎分教室(仮称)」。町内の中学生で年間30日以上の欠席がある生徒を対象とします。
この学校の特長は、従来の中学校の枠にとらわれず、国語や数学の時数を調整しながら、探究学習や社会性を育てる授業を中心に構成すること。対人関係のスキル向上や社会的自立に向けた訓練の時間も導入される予定です。
3. 「レールから外れた」からこそ、見える未来もある
私たち沖縄進学塾にも、いわゆる「既存のレール」から外れてしまった子どもたちが多く来ています。
たとえば──
ある中学3年生の男の子。中1の頃から先生との折り合いが悪くなり、授業中の態度を叱られて意欲をなくしていきました。宿題を忘れると厳しく注意され、ついに不登校に。
けれど、私たちはまず「何をやりたいの?」と問い続けました。すると彼は、「プロゲーマーになりたい」とぽつり。そこから、夢を中心にした学びの再構築が始まりました。
結果、彼はKBC学園に進学し、ゲームの全国大会でベスト8入り。今では大学進学まで視野に入れています。
4. 内申や偏差値がすべてじゃない
学校の先生との関係がうまくいかず、不登校になった子が、沖縄尚学高校に進学した事例もあります。
彼女は文章を書くことが得意で、私立高校の推薦枠を活用し、自分の進路を切り開きました。
偏差値や内申点は「今」の学力の目安ではありますが、それだけが子どもたちの価値を決めるものではありません。
5. 保護者ができる“覚悟”と“選択”
今の社会は情報があふれています。大切なのは、「何を選ぶか」だけでなく、「何を諦めるか」も含めて選択できる力を育てること。
そのためには、保護者の「覚悟」と「一貫性」が必要です。選択肢を整理し、子どもの背中をそっと押す存在でありたいものです。
6. 沖縄進学塾の進路サポート──一人ひとりの未来と向き合う
私たち沖縄進学塾では、「偏差値指導」よりも「夢を探す指導」に力を入れています。
通信制、専門校、定時制、大学進学…どの道でも本人が納得して進めるよう、親身に向き合っています。
7. さつま町の取り組みが問いかけるもの
一斉授業がすべての子に合っているのか? 学力偏重の仕組みに限界はないのか?
こうした問いに「別の道」で答えようとしているさつま町の取り組みは、大きな希望です。
8. 「誰一人取り残さない」とは、どういうことか
「誰一人取り残さない」は、具体的には一人ひとりと丁寧に向き合うこと。
焦らず、投げ出さず、子どもの声に耳を傾ける。それこそが教育の本質なのではないでしょうか。
9. 最後に──子どもの目線で、もう一度考えてみよう
「学校に行きたくない」「勉強が苦しい」そう口にした子どもに、私たちは何と声をかけるか。
「甘えるな」ではなく、「どうした?」と寄り添える大人でありたい。
さつま町のような挑戦が全国に広がることを願って。子どもが「もう一度学びたい」と思える居場所を、私たちみんなでつくっていきましょう。
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