塾講師歴 20 年以上、沖縄進学塾で英語・社会・国語を担当している比嘉 大(ひが たけし)です。台湾の大手金融グループ CTBC(中国信託ホールディング) が那覇市にビジネススクールを開校し、県内で唯一 MBA(経営学修士:Master of Business Administration) を取得できる環境が整ったというニュースが話題になりました。
この記事では、ニュースの要点をまとめつつ、中学生と保護者 の皆さんが今から考えておくべき学びのヒントをお届けします。
1.記事を3分でおさらい
- 2025 年 3 月、CTBC ビジネススクール が那覇市で開校。
- 授業は KBC 学園の教室利用+オンライン視聴。通学は最小限。
- 現在は 台湾人 18 名 が在籍、2026 年から日本人募集開始予定。
- 単位は オンライン授業 + 企業視察・研修ツアー で取得。
- 2030 年までに沖縄の大学でも MBA を取得できる体制を目指す。
2.MBA ってそもそも何?
MBA は企業経営に必要な「戦略・財務・マーケティング・人材管理」を総合的に学ぶ 大学院レベルの学位 です。実在企業のケース(事例)を討論する ケースメソッド や、リアルな課題解決を行う キャップストーン・プロジェクト(集大成の実践研究)が特徴です。
CTBC(沖縄キャンパス)の主なカリキュラム例
学期 | 科目 | 学びのポイント |
---|---|---|
前期 | Accounting for Managers(経営者の会計) | 財務諸表の読解力を養う |
後期 | Digital Marketing & Analytics(デジタルマーケ) | AI を使った顧客分析を体験 |
通年 | Capstone Project(実践研究) | 地元企業の課題解決と論文執筆 |
実際の費用は公式ページによれば年間約 48 万円(10 万台湾ドル)。国内の私立 MBA(年 200 万円前後)と比べれば、かなり挑戦しやすい水準です。詳しくは 公式サイト をご確認ください。
3.沖縄の子どもたちが考えるべき3つの視点
- 「地域 × 国際」だからこそ狙い目台北まで飛行機で約 1 時間半。東京より近い“海外”でリアルなビジネスを体験できます。
- AI 時代の「指示を出せる人」になる生成 AI の普及で、何を・なぜ・どうやるか を設計できる人材が高く評価されます。
- 高校~大学選択のロードマップを描く例:那覇国際 → 琉球大・国際地域創造学部 → CTBC MBA。県内進学+海外連携が現実的に。
4.保護者の皆さまへ ― サポートのヒント
① 進路情報のアップデート
「大学=県外」「MBA=社会人留学」という常識は変わりつつあります。
② 語学と ICT リテラシーの応援
授業は英語(+一部中国語)。音読やオンライン英会話、簡単な表計算に慣れることがおすすめ。
③ 学費シミュレーションを早めに
- 授業料:50 万円/年 × 2 年
- 渡航費(沖縄↔台湾):約 10 万円/年
- オンライン中心のため生活費の追加負担は最小限
5.比嘉の“個人的感想”
「自分が学生の頃にあったら間違いなく通っていた…!」
沖縄にいながら世界水準の経営教育を受けられる時代が来たことにワクワクしています。論文やケース分析には高い読解力と表現力が不可欠。塾では小論文やディスカッションを通じ、「問いを立て、根拠を示し、伝える力」を鍛えています。
6.まとめ ― “沖縄発グローバル経営人材”を目指して
- 記事の意義:県内初の MBA 課程は沖縄経済を担う人材育成の新たな選択肢。
- 子どもたちへ:英語・ICT・発信力を磨き、世界と地元をつなぐ架け橋になろう。
- 保護者へ:進路情報の更新と早期の学費シミュレーションを。
将来、沖縄出身の若き MBA ホルダーが次々と生まれ、地域に雇用とイノベーションをもたらす日を心待ちにしています。今、この瞬間の学びが 10 年後の沖縄を変えるかもしれません。
(執筆:沖縄進学塾 講師 比嘉 大)
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