“忙しい”中学生こそ、伸びるとき。

はじめに――テストシーズンがやってきました

みなさん、こんにちは。中学生のみなさんも保護者のみなさんも、6月に入ると「そろそろ定期テストだ」という空気を強く感じる時期ですね。とくに3年生にとっては、この1回1回が高校入試につながる大切なステップ。部活の大会や行事とも重なり、「何を優先すればいいの?」と戸惑う声を耳にします。今回は「テストとの上手なつきあい方」をテーマに、最新の教育動向と勉強法、そして親子で乗り越えるコツをお伝えします。

>定期テストのいま:なくなる学校、残る学校</h3

沖縄県内では、従来の中間・期末テストを廃止し、単元ごとの小テストに切り替える動きが広がっています。那覇市の鏡原中学校もその一つで、昨年度から中間テストをなくし、期末と週1回の単元テストで評価を行う方針を打ち出しました。

こうした改革は県内外でも進行中です。琉球新報の調査によると、定期テストを廃止・縮小した公立中学は年々増加し、生徒・保護者からは「範囲が狭くて勉強しやすい」「でも受験が不安」という賛否両論が出ています。

参考:https://ryukyushimpo.jp/news/entry-1765511.html

テストがなくても「内申点」はなくならない

ここで忘れてはいけないのが内申点(調査書点)です。高校入試では、学力検査の点数と並び、提出物や授業態度、そして定期テスト・単元テストの点が合算されて評価されます。

とくに3年生2学期までの評定が入試資料に反映される地域が多いため、6~11月は「最後の追い上げ期間」。テストが年2回になった学校でも、小テスト・模擬テストがそのまま評価対象になるので油断は禁物です。

参考:https://benesse.jp/juken/ichiran_naiyou/naishinten.html

「中体連とテストが丸かぶり!」――忙しさとの戦い

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6月下旬から7月初旬は、中学校総合体育大会(中体連)の地区予選がピーク。朝練・放課後練習にテスト勉強を両立させるのは本当に大変です。「中学生は人生でいちばん忙しい」――これは決して大げさではありません。

それでも部活で得た集中力や仲間との絆は、机に向かったとき大きな力になります。

時間が足りないときのミニアドバイス

  • 勉強スキマ時間15分ルール
    単語カードや歴史年表など、持ち歩ける教材を常備。移動時間を積み重ねれば1日1時間分の学習が確保できます。
  • アウトプット先行型
    まずワークや問題集を解き、空欄やミスをあとで教科書・ノートに戻って確認。短時間でも達成感が得られ、記憶定着率もアップします。

鏡原中の課題:モチベーションをどう保つ?

テスト廃止で「勉強しなきゃ」という外的プレッシャーが減る一方、目標を見失いがちなのが鏡原中のような先進校です。沖縄進学塾では、他校と同様の模擬テストを実施し、「テストは競争ではなく成長のバロメーター」と伝えています。

ポイントは順位よりプロセスを褒めること。

  • 先週より解けた問題が増えた
  • ミスノートを自分で更新できた

といった「行動」を評価し、結果はあとからついてくるものだと示すことが、長期的な学力向上につながります。

「過去問ドーピング」を卒業しよう

過去問をまる暗記して高得点、しかし入試の実力テストでは点が伸びない……。これは「表面的な点数」だけを追いかけてしまった結果です。

過去問はあくまでも弱点を見つける鏡。映った自分の姿(苦手)を直視し、次に何をすればいいかを考えるところまでが学習です。

参考:https://berd.benesse.jp/jisedai/article/1203

教科書改定とデジタル教科書――「覚える」から「使う」へ

2024年度から段階的に導入されている学習者用デジタル教科書は、「主体的・対話的で深い学び」を後押しするツールとして期待されています。

紙とタブレットを併用し、動画や音声で理解を深められる点はメリットですが、結局インプット→アウトプット→振り返りのサイクルを自分で回せなければ成績には結びつきません。

参考:https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/kyoukasho/digital/

1日8時間の「受験モード」を体験してみよう

部活がオフの日や長期休暇に「1日8時間チャレンジ」をやってみると、本番の入試勉強がぐっと現実味を帯びます。モデル例は下の通り。

時間帯 学習メニュー ねらい
8:30~10:00 英語長文+音読 集中しやすい朝に読解力強化
10:10~11:40 数学演習(30題) ケアレスミスをなくす
12:40~14:10 理科・社会 一問一答 暗記系でリズムを変える
14:20~15:50 国語記述問題 思考と言語化
16:00~17:30 弱点克服タイム その日のうちに復習

保護者のサポート3箇条

  1. 生活リズムの土台づくり
    就寝・起床・食事を一定に保つだけで、学習効率は20%以上改善するという研究もあります。
  2. 「結果」より「努力」を言葉にする
    テスト返却日は点数より、「どう勉強した?次は何を改善したい?」とプロセスを一緒に振り返りましょう。
  3. 情報は一次ソースを確認
    内申点の計算方法や入試の配点比率は、県教育委員会や学校公式サイトに最新版が掲載されています。

参考:https://www.pref.okinawa.lg.jp/edu/

まとめ――テストは「辛さ」ではなく「成長の証」

テストがある学校も、ない学校も、最終ゴールは「自分で学び、自分で課題を解決できる力」を身につけること。部活に汗を流し、友だちと笑い合い、家族と過ごす――そんな忙しい日々の中で、少しずつ勉強の筋肉を鍛えていくことが、やがて高校、そして社会人になってからの大きな財産になります。

もし壁にぶつかったら、この記事を思い出してください。みなさんの頑張りは決して無駄になりません。一歩一歩、着実に前へ進んでいきましょう。応援しています!

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